2011年4月25日月曜日

「ダンシング・チャップリン」周防正行監督

こんなのがあったんだ。面白そうかも。 無修正動画としてノーカットかな。  「Shall We ダンス?」で知られる周防(すお)正行監督(54)の新作映画「ダンシング・チャップリン」(公開中)は、喜劇王・チャプリンを題材にしたバレエ劇。「運動」と「面白さ」にこだわり続けてきた周防監督は「自分の驚きを観客に伝えることが重要」と語る。  本作は仏の著名なバレエ振付師、ローラン・プティ(87)が、チャプリンの「モダン・タイムス」(1936年)などの作品を題材にした同名のバレエ劇(91年初演)を映画化した。チャプリン役には、長年この役を務めたバレエダンサー、ルイジ・ボニーノ(61)。ヒロインには周防監督の妻、草刈民代(45)が起用された。  「ルイジから『自分が踊れるうちに作品を映像に残したい』と打診があり、僕も引退を決めていた妻の姿を撮りたかったので、映画にすることになった」  僧侶の所作にこだわった「ファンシイダンス」(平成元年)、社交ダンスの「Shall We ダンス?」(8年)。周防監督は常に「制約された運動」を描いてきた。  「バレエは美しいとされる体の動きが一つ一つ決められている。長い年月をかけて積み上げられた制約、これは文化そのもの」  前半はメーキング、後半がバレエ劇の2部構成。2人のバレエを追う第2部も見事だが、第1部の面白さは突出している。  草刈とルイジのなかなかかみ合わないダンス。共演者の一人の技量に疑問を持ち始めた草刈の不安。周防監督の演出プランを拒絶するプティ…。  かつて「マルサの女」(伊丹十三監督、昭和62年)のメーキング「マルサの女をマルサする」で脚光を浴びただけあって、サスペンスに満ちた構成で第2部への期待を大いに高める。  「僕の驚きを観客に伝えることが重要。『マルサ-』のとき、伊丹監督は厳しくてなかなかOKを出さない。伊丹さんから人に驚きを伝える技術を学んだ」  「面白くないとは言わせない」という気迫で作り続け、「Shall We ダンス?」で大成功を収めた。しかしその後、痴漢冤罪(えんざい)事件を扱った「それでもボクはやってない」(平成19年)まで11年の沈黙があった。  「撮れなかった。社交ダンスを発見したときのような驚きに、なかなか出合えない。僕は強い驚きがないと映画が作れない」  今は悩んでいるという。  「これだけの震災の後で、あえて明るい映画を作るべきか、あるいは日本の未来を問うべきか。今回の震災は表現者に大きな影響を与えている」と語った。