これで問題が吹き飛ぶんだろな。
表に出る人間はこれじゃダメだよ。
5月のカンヌ国際映画祭のコンペティテションに歌舞伎俳優、市川海老蔵(33)の主演映画が選ばれた。東京・新橋演舞場「七月大歌舞伎」公演での舞台復帰が発表されたばかりの海老蔵にとって追い風となるか。
世界の映画祭の最高峰カンヌ。「最高賞パルム・ドームを目指すコンペに選ばれること自体、至難の業」(配給会社スタッフ)だ。海老蔵が主演するのは世界初の3D時代劇映画「一命」(三池崇史監督、10月公開)。1962年に小林正樹監督、仲代達矢(78)主演で「切腹」のタイトルで映画化され、翌年のカンヌで審査員特別賞を受賞した作品のリメーク。ほぼ半世紀ぶりにカンヌに戻ることになる。
「カンヌは映画人のあこがれ。招かれるだけで栄誉なのに、受賞ともなれば、殴打事件で無期限謹慎となったスキャンダルなど一気に過去に吹き飛ぶ可能性がある」(ベテラン映画評論家)
映画会社や海老蔵サイドが、海老蔵の暗い話題を払拭しようとしてコンペにねじ込んだのでは?という意地悪な見方には、「日本のスタッフがどうこうできるレベルの賞ではなく不可能」(先のスタッフ)。あくまで作品が評価されてのコンペ入りだけに、過去は過去として、追い風に乗りたいところだろう。
フランスでは、早くから作品に目を付けていたようで、「東日本大震災の直後、フランスの映画関係者から日本の映画関係者に『三池監督とコンタクトが取れないが大丈夫か?』と連絡があった。カンヌがらみだな、とピーンときた」(女性映画評論家)。
海老蔵に心配があるとすれば、手強い海外の映画記者と、カンヌの美酒の誘惑か。