2011年8月22日月曜日

イギリス人女優たちは非セクシー

エマ・ワトソン、ジェマ・アータートン、キーラ・ナイトレイ、レベッカ・ホールなど、イギリスには才能ある若手女優たちがたくさんいるが、残念ながら彼女たちは自制心が強すぎるために“セクシーさ”が欠けているらしい。


サダム・フセインの息子ウダイの影武者を演じた男の自伝を映画化した『The Devil's Double』(11)で、イギリス人俳優のドミニク・クーパーを主役の2役に抜擢したにもかかわらず、ウダイのセクシーな内妻(一夫多妻制の第一夫人以外の妻)という女性の主役に、イギリス人女優ではなくフランス人女優リュディヴィーヌ・サニエを採用したことが、物議を醸した。

その理由についてプロデューサーが発言したもので、「最初はイギリス人女優を考えていましたが、ウダイの内妻を演じるには、かなり妖艶でセクシーな演技が要求されるため、アメリカやイギリスの女優から選ぶのは難しいと思いました。特にイギリス人女優は自制心が強すぎるために、官能性やセクシーさがにじみ出てこないんです」。

「リュディヴィーヌは『スイミング・プール』(03)でトップレスになった時はそれほど官能的ではありませんでしたが、感情を包み隠さず、体当たりの演技ができるかどうかがキーになるので、彼女を採用したことは正解でした」と、インディペンデント紙に語っている。

キーラなどは大胆ヌードも辞さないが、確かに、イギリス人女優たちは全体的に清楚で知的な優等生的なイメージが強く、細身の女優が多いことからも官能的とは言い難いのかもしれない。

また、昨今のハリウッド映画では、ハリウッド女優たちの“アンチ・ヌード”も手伝って、官能的なシーンはある程度までしか描かれないか、あるいは時代を反映してか、セックスシーンがあったとしても、一種のスポーツのようなライトな感覚で描かれることが多いのが現状だ。

「ハリウッド女優たちには、なるべく洋服を着たままで演技をさせないといけないので、その結果として往年のハリウッド女優の持つ官能性が失われつつあることは、多くの映画関係者が指摘している」そうだが、それでも相変わらずハリウッド映画業界は大盛況であり、作り手が求めるアート性と観客が求めるエンターテインメント性の間に、大きなギャップがあるのかもしれない。【NY在住/JUNKO】