そっかぁ。
7月8日のニューヨーク、ロサンゼルス2都市でのプレミア上映を皮切りにいよいよ全米主要32都市で順次一般公開となる、ア・トライブ・コールド・クエスト(A Tribe Called Quest 以下ATCQ)のドキュメンタリー映画“Beats, Rhymes & Life: The Travels of A Tribe Called Quest”が、先日のロサンゼルス映画祭で見事『ドキュメンタリー部門観客賞』の栄冠に輝いた。
伝説のヒップホップ・グループ、ア・トライブ・コールド・クエストのドキュメンタリーとなるこの映画、完成直後にはATCQの中核をなすQティップ(Q-Tip)らメンバー側が作品不支持を表明するなどのトラブルもあったが、その後和解へと至り、ついに先週末に開催されたロサンゼルス映画祭では晴れて『ドキュメンタリー部門観客賞』を受賞。
同映画祭会場には、家庭の事情を理由にQ-ティップは欠席したが、ファイフ・ドーグ(Phife Dawg)とDJのアリ・シャヒード(Ali Shaheed Muhammed)、さらに1stアルバム時にグループの一員だったジェロビ(Jarobi)も姿を見せた。アリは「毎回受け取られ方が違うように思う。LAだと冷静かつリラックスした歓声を受けたが、NYだと実際のライブを思い起こさせるような反応があったようにね。個人的にはデビュー当時を思い出したよ」などと冷静にコメント。一方、もともとATCQの熱烈なファンだったという監督のマイケル・ラパポート(Michael Rapaport)は受賞を飛行機の機内で知ったようで、「受賞できるとは思っていなかった。会場に居なかったことを悔やむよ」「LAからNYに向かっている。ATCQの映画がLA映画祭で観客賞だ!! なんてことだ」などと興奮気味に受賞の喜びをツイートしている。
今年は16日から26日までの開催となったロサンゼルス映画祭は、インディペンデント映画、ドキュメンタリー映画、短編映画、ミュージック・ビデオに特化した中規模映画祭で、基本的には無名の監督の知られざる作品の中から新たな才能を見出すところにこの映画祭の醍醐味があると言われている。なお、この映画の日本公開予定はいまのところない。(t)