最近の芸能界の問題・・どうでもいいっていえばそうなんだけどさ。
アダルト動画系よりもいいんじゃない。
芸能界引退後も暴力団との深い付き合いが次々と暴露されている元タレント、島田紳助さん(55)。80年代の漫才ブームで、人気を二分したビートたけしこと北野武監督(64)は、映画などで暴力を積極的に取り上げているが、どこで2人の芸能界人生は明暗を分けてしまったのか。
北野監督は、1989年の監督デビュー作「その男、凶暴につき」から昨年公開された「アウトレイジ」に至る多くの作品でアウトローを登場させてきた。とくに「ソナチネ」や「BROTHER」、「アウトレイジ」では暴力団や暴力団員の日常生活や行動ルールが細かく描かれている。
北野映画のファンで、昨年のカンヌ国際映画祭では「アウトレイジ」を現地で見た映画評論家の小張アキコ氏が、北野映画に見る暴力団の“影”についてこう語る。
「『キッズ・リターン』でヤクザの組長が、おこづかいを渡していた青年に『お前、警察に出頭してこい』と命じるシーンがあるが、まさにヤクザの行動規範そのもの。かと思えば『ソナチネ』ではヤクザの悲しい生き様を描いている。どちらもその世界に深く入り込んだ者でないと描けない」
それでも叩かれないのは、暴力団を礼賛せず、痛々しいまでの末路をドライに描いているからだ。小張氏は続ける。
「外国では北野映画の残酷描写が時として批判の対象になるが、YAKUZAの世界を表現芸術にしていると前向きに評価しているのが大半です」
そんな北野監督も、日本屈指の指定暴力団組長に気に入られ、面会を断りきれなかったことがある。“紳助引退”直後の「情報7days ニュースキャスター」(TBS系)でこう明かしていた。
「ものすごい大親分がテレビを見てて『たけしは俺の若いときに似てるな。こいつに会ってみたいな』って言ったんだよね」
「で、考えたのは雑誌の対談。タイトルが裏社会のドン。表社会のドンはどうするか。それから総理大臣の対談も決めた。警視総監、警察庁長官、幕僚長とか決めて」
「あまり迫力がすごくて、俺もこわかった。なぜヤクザになったんですか、って聞いちゃったの。『いや、むかしは警察もヤクザも両方でスカウトされたんだ』って。格闘技が強いからって言われて。笑っていいんだか頷いていいんだか」
「ヤクザ映画どうですか? って聞いたら、『ちょっとバクチのやり方が違うな』『教えてやるよ』って。とにかく謝って帰ってきた」
北野監督の場合は、ギリギリの綱渡りで、難を逃れた形だが、映画界には際どい付き合いを続ける関係者もいる。ある映画評論家が声を潜める。
「つい最近、海外の著名な映画祭で、コワモテで知られる売れっ子監督が中部地方の暴力団関係者と一緒にいるのを見かけた。日本では気を使っているのだろうが、海外だとガードも緩むのか、裏社会の人と一緒に行動する監督は結構いるよ」
北野監督の次回作「アウトレイジ2」は、東日本大震災の影響で製作が遅れ、来年にクランクインして来秋公開予定。芸能界と暴力団の付き合いに、より厳しい分別が求められるご時世が、どう新作に投影されるか。